卍十二神将が一人「摩虎羅(まこら)」を名乗りし風魔小太郎卍
上条明峰先生の作品『SAMURAI DEEPER KYO』(サムライ ディーパー キョウ)に登場する風魔小太郎。
アニメ版では風魔党の末裔という設定が加えられているでござるが、漫画に登場する風魔小太郎は、風魔小太郎を名乗ってはいるものの、北條家に仕えた風魔党とは無縁の存在でござる。
作品の概要としては、関ケ原の戦いから4年後の日本を舞台としており、千人切りの鬼と呼ばれた「鬼眼の狂」が日本の歴史を陰から操ってきた壬生一族と戦いを繰り広げていく物語でござる。
史実をベースにしたバトル漫画でござり、真田幸村や伊達政宗、徳川秀忠などが登場するでござるが、大いにアレンジが加えられており、特殊能力まで存在する世界なのでとにかくバトルは派手でござる。
そんななか登場する風魔小太郎は、壬生一族の人体実験として作られた存在であり、通常の人間を超えた力を持ちながらも短命を宿命づけられた「できそこない」であり、富士の樹海で育った化物として狂達の前に立ちふさがるでござる。
完全な弱肉強食な世界で力を身につけ、頭角を現した風魔小太郎は、第六天魔王織田信長に従う最強の侍マスター十二神将の一人「摩虎羅(まこら)」の座を手にしたでござる。
忍びの名に恥じぬ身体能力とクナイによる攻撃のみならず、影を自在に操り、相手を影の中に引きずり込み封じる「影堕」などの忍術を得手としている。
また、自らも影に入り移動ができるため元来のスピードと相まって神出鬼没さに磨きがかかっているでござる。
さらに壬生一族が作った薬のドーピングにより、さらに能力は向上し、己の存在そのものを影へと変化させあらゆる攻撃を無効化する最強忍術「影衣・黒影騎」を使用できるようになるでござる。
……しかし、悲しきことに「できそこない」の命は僅か15年程度とされており、すでにその肉体の崩壊は始まっていたのでござる。
さて、風魔小太郎がなぜ狂達と敵対するかでござるが、ここにも悲しき話があるのでござる。
狂達一行の中にはかつて小太郎と共に樹海で育った猿飛サスケという少年がいるのでござるが、信頼していた彼に裏切られ刀で切られた過去があり、その恨みを晴らすべく再びサスケの前に姿を現したのでござる。
しかし、その過去も過ちであり、本当はサスケを喰らおうとしていた因陀羅(いんだら)は風魔小太郎を操り、サスケを襲わせたのでござる。
風魔小太郎はサスケとの闘いの末に真相を知り和解するも、再びサスケに襲い掛かる因陀羅の攻撃をその身で庇い命を落としてしまうのでござった……。
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